2025年度 大阪大谷大学・宮崎県連携講座を開催しました

社会連携
2025.10.16

文学部 地域連携センター 

2025年度 大阪大谷大学・宮崎県連携講座を開催しました

 2025年10月11日(土)に、大阪大谷大学・宮崎県連携講座をあべのハルカス25階会議室にて開催いたしました。本講座は2015年度に開始されてから、今年で11年目を迎える講座となります。本年度は「墳丘構造から読み解く日向古墳時代史」と題して、生目古墳群(宮崎県宮崎市)の発掘調査成果を紹介するとともに、古墳の墳丘構造という視点から、宮崎県内の「古墳群」に関する最新の研究動向を紹介する講座となりました。

第1部では、宮崎市教育委員会文化財課主査の石村友規講師より「生目古墳群の発掘調査成果―墳丘構造を中心に―」と題して、生目古墳群における発掘調査成果や最新の研究成果についてご講演いただきました。生目古墳群に所在する主要な前方後円墳について、築造の年代順に概要や特徴をご紹介いただきました。

第2部では、本学文学部長の犬木努教授より「古墳の墳丘構造論の現在地―「墳丘」から何がわかるか―」と題する講演がなされ、墳丘構造の諸要素や葺石の分類、また古墳分布の空間構制などについて、近畿中枢地域の大型前方後円墳と比較しながら解説されました。受講者はこれまで複数回受講してくださっている方も多く、古墳に関心のある方々で、とても熱心に受講されていました。

第3部では、両講師が対談形式で、受講生からの質問票に答えるかたちで、受講生から提出された質問票に丁寧に答えられていました。質問のなかには、「葺石の役割は?」といった本質的な深い質問もあり、両講師がそれぞれの見解を述べられました。

このように、宮崎県のご協力のもと、古墳時代をテーマとする学術性の高い公開講座を毎年、開催できることを心より嬉しく思います。来年度もさらに興味深いテーマで連携講座を企画いたしますので、ふるってご参加頂けましたら幸いです。

受講くださいました皆さま、そしてこの講座の開催にご多大なるご協力を賜りました宮崎県の関係者の皆様に
深く御礼申し上げます。